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新着情報
TAKESHI'S コラム 第3回
萩焼の器を電子レンジに入れたらどうなるのか?
今回はお客様によく聞かれるのですが「萩焼を電子レンジに入れても大丈夫ですか?」というご質問に答えていこうと思います。
当窯で最近制作したものは基本は問題なく使えます。
僕が自宅で使っている萩焼のマイカップはもう2年以上使ってますが特に問題はありません。
素材は一般的に姫萩と呼ばれている大道土の砂無し粘土を独自調合して作制したものです。
しかしながら本来は陶器には貫入という細かいひび割れが入っておりそこからカップ本体が水分を吸収しますので微弱ながら電子レンジの電磁波の攻撃があるようです。
特に砂入り粘土を使用して作られたものは給水性が著しいので電子レンジでのご使用は避けた方が良いかもしれません。
また、赤土(見島土)という鉄分を多く含んだ粘土を使用して作られた物は電子レンジに入れると中から茶色い液体(鉄分)が噴き出してきたという事例もあるようです。
いずれにせよ、ご購入された窯元さんに確認をとりご使用の際には自己責任の上お使いください。
検証動画もご覧下さい。
TAKESHI'S コラム 第2回
萩焼の器で呑むとビールは美味しくなる!?
今回は萩焼の器でビールを呑むとどう味が変わるのか?について書いていきます。
前回の萩焼の器で飲むとなぜお酒が美味しいと感じるのだろうか?でもちょこっと触れましたが、
陶器でビールを飲むとクリーミーな泡立ちになって美味しくなるとよく言われています。
ガラスのカップと比べ冷たさも泡も持続する様です。
この理由はやはり陶器の持つ吸水性だと思います。
一時期カップの内側に施釉しない備前焼のようなザラザラ状態のカップが流行った時期がありました。
時代の波に乗るべく萩焼でも内側に施釉しないビアカップを作ってみましたが、結果は散々たるありさまでした。
備前焼の粘土は耐火度が低くしっかりと焼き締まっています。
それに対して萩焼で使う粘土は耐火度が非常に高く焼き締まりにくいものとなっています。
ゆえにただでさえ吸水性が高いのに釉薬を掛けずザラザラな表面だと泡が立ちすぎとても呑めたもんではありませんでした。
それからはビアカップを制作する際にはかならず内側にもしっかり釉薬を掛けています。
ある時、萩焼のカップの貫入に水分をしみ込ませてそのまま凍らせたら氷のカップが出来上がるのではないかと思い立ち早速試してみるとビールを注いだ周りが凍り付いていくではありませんか。
みごとに非常に冷たい美味しいビールが呑めました。
ただ破損の事も考え4年くらい冷凍庫に入れ確かめましたが今のところ僕の作ったものは割れてはいません。
少なからずは傷んでいくのでしょうが。
ただ、もっと冷たくならないかとカップの下1/4くらいまで水をため凍らせた際にはさすがに凍る時の水の膨張割れてしまいました。
肝心な味の方ですがやはり日本酒の時と同じでマイルドになるようです。
辛口のドライ系の好きな僕には物足りない味になります。逆に濃厚なモルツ系のビールが好きな人にはピッタリですが。
検証動画もアップしていますのでそちらもみて頂けたらと思います。
TAKESHI'S コラム 第1回
萩焼の器で飲むとなぜ美味しいと感じるのだろうか?
以前から萩焼の器を使ってお酒や水を飲むと美味しくなるように感じてました。
一般の人や飲食関係の料理長、バーテンダー、ソムリエというその道のプロの方々のも頼みガラスや磁器と萩焼の器で飲み比べて頂きましたがその全員から美味しくなったとご評価を頂きました。
なぜだろうと科学的根拠を求める為水質調査会社に依頼したところ難しいという回答でした。保健所にも依頼しましたが同じ回答でした。
科学者にも尋ねてみましたが、その道の専門家がいないので難しいだろうね、味覚センサーを使っても人間の舌レベルの精密な数値を出すのは厳しいとの事。
そこでインターネットを使って調べてみると面白い情報が出て来ました。
なんとガラスや錫、磁器、そして陶器のメーカーがそれぞれに自社の器で飲むと美味しくなると主張しているではありませんか。
そこにヒントが!
待てよ、人間の味覚ってそもそも好みがあるな。
という事は美味しく感じる味はひとそれぞれのはず。
甘いのが好きな人、駄目なひと、苦いのが好きな人、駄目な人、辛いのが好きな人色々いますよね。
そもそも萩焼の器でお酒を飲んで美味しいと感じた理由は角が取れてマイルドになる熟成が進んだ感じという印象でした。水を飲んだ時も硬水が軟水になったという印象でした。
ワインを試した時には安くて苦味のあるワインが熟成が進んだ飲みやすいワインになったような感じです。
市販の炭酸飲料でも缶、瓶、ペットボトルで飲んだ時に味の違いを感じるくらいです。
陶器の器で飲むとマイルドな味に感じる、磁器の器は陶器よりもスッキリ、ガラスの器は飲み物そのものの味をそのままに出すと言った感じでしょうか。
錫の器は金属製ですので冷たいものを入れた時の手から伝わるしの冷たさを引き立てるのではないでしょうか。
そこから導きだした答えは・・・・
おそらく味の違いは器の吸水性にあるのではと僕は考えました。
陶器には貫入と呼ばれる細かいひび割れが入っています。陶器の中でも萩焼に使用する粘土は耐火度が非常に高い土を使用しますので釉薬の収縮との差が大きく貫入もより顕著に発生します。
そこに水分が吸水され何らかのの作用で味がマイルド(熟成されたように)に感じるのだと思います。
もちろん器の形状や厚みなども関係してくると思います。
ちなみに陶器でビールを飲むとクリーミーな泡立ちになって美味しくなるとよく言われていますが辛口のドライ系の好きな僕には物足りない味になります。
逆に濃厚なモルツ系のビールが好きな人にはピッタリですが。
長期熟成されたワインや焼酎、磨きの高い日本酒が好きな方には萩焼がお勧めです。
1,000円~
今の作風とは一味違う作品たちばかりです。
この機会にぜひご来窯お待ちしております。
開催場所:萩焼窯元 保男窯内 ヤマトズギャラリー工房